今日は労働を終えたあと、死の街か横浜にいこうかとも考えていたのだが、寝不足でコンディションが冴えなかったのでゆっくりしようと考えた。
ココイチでカレーとサラダを楽しんだあと、ボクのホームであるカプセルホテルの3時間コースを利用し、入浴後にリラックスルームで90分お昼寝、そしてコーヒーショップに到達した。
リラックスルームでは椅子を倒せるのだが、倒した角度もしくは寝方が悪かったせいか、首が若干いたい。
そうして、コーヒーショップで冴えボクを更新しようという段になり、何を書こうということが問題だが、ここで今回、毎回メモをしようとして忘れていたことを、とうとう忘れないことが出来、つまりそれが表題のことだ。
カプセルホテルの壁に、お客様の声とお店からの回答が張り出してあるのだが、毎回目につくのがこれだ。
「相変わらずかけ湯せず浴槽に飛び込むものが目につく」
かけ湯警察とでもいうのか、、、ボクの推測では常連の爺さんなのではないかという気がする。男性専用カプセルホテルだから、婆さんがクレームを出しているといういことはないだろうし、若い人の中に、他人がかけ湯しないことに怒るほどのリピーターがいる確率は低い気がする。
ボクは、他人がかけ湯しないことに対してどうしてそんなに熱くなれるんだと恐怖してしまうと同時に、日常のちょっとした風景にも、このような狂気のスイッチが紛れ込んでいるかとおもうと、それは息苦しい世界なのも当然だろうという気がする。。ボクが文才の一つでもあれば、かけ湯をしない入浴客に対して怒る爺さんの話で、芥川賞を取る事さえもできたろう。それくらいの小さいけれども深いテーマだよ、これは。
……この数年後、件のかけ湯警察が暴走し、殺人事件が発生した。
犯人はなんと、59歳の女性だった。このカプセルホテルで女性というと、食堂のババアか、浴槽エリアの一角にある、マッサージコーナーのババアしかいない。
犯人は、マッサージコーナーのババアだった。彼女はお客さん来ず暇なとき、マッサージコーナーの、カーテンの隙間から、お客さんがかけ湯してお風呂に入るのか、かけ湯せずお風呂に入るのか賭け事をする遊びを一人でしていたらしいのだが、そのうちだんだんと、かけ湯しない客に対して怒りが湧き始め、とうとう我慢できなくなり殺(ヤ)ってしまったらしい。
その刹那、ボクはとあるナオンを思い出した、、、
「札幌で利用したとあるカプセルホテルの、マッサージをしていた若い女性のところにいきたい」