2000年代後半は2ちゃんねる(現在5ちゃんねる)の大学生活板を根城としていた。はっきりいって今よりも大分荒んでおり、本当に石の下に隠れたゾウリムシのような時代だったが、同時に、ネタには事欠かかなかった。
それはダイナマ四天王と呼ばれた男たちに依るところが大きかった。
現在、東大受験芸人兼デイトレーダーとして活躍しているらしい(らしいというのはブロックされているため真相を分かっていないのである)読書くんは、いつまでも横浜国立大学に在学しつづけていた。
筑波大学中退の講師はまるで金閣寺を燃やしたい執念に駆られている某小説主人公の如く筑波大学に復学することを望んでいたため、「ツクフク講師」の名称で親しまれていたし、そのイケメンに分類される顔を毎日インターネッツにアップロードし、皆んなを癒していた。
エンターテイナーとして名高く、闇金ウシジマくんの生活保護くんのモデルかもしれないと噂された法法法には、なんだかんだいって、楽しませていただいた。当時は何かトリガーが完全にはずれてしまったのか、カラオケボックスの廊下で放尿したり横断歩道を渡る際に放尿するなど、ちょっと心配な面もあったが、色々楽しかったのは彼によるところが大きかったのだとおもう。
そして、取り巻きに乗せられてしまい、インターネッツで犯罪予告をしてしまい逮捕された「ミスターついでにみのもんた」ことパピヨン。彼の裁判を傍聴しにいったり、ブログを読んだり、オフ会で語り合うなどしたが、彼は非常に人間味に溢れ、放って置けず、ボクは好きだった。
パピヨン裁判で印象に残ったのは、判決に際し、パピヨン側は「偽計業務妨害ということだが、そもそも警察は警備をするのが仕事なのだから、通常業務を行っているだけで、妨害していないだろう」と主張していたのに対し、裁判長はその主張を完全スルーし、「全然反省していない」という理由で、執行猶予付きの有罪判決が下されてしまった点だ。
ボクは司法関係について知識があり得ないほどにゼロなんだけど、なんだか、最初から判決は決まっていて、何を言おうが有罪になるのかなぁってゆう雰囲気を感じたのを覚えている。
ちなみにその裁判の帰り道、傍聴に来ていた浴衣さんというナオンに、「一緒にご飯でもいきませんか?」と誘ったが断られたので一人で帰った。
・・・そんなパピヨンであるが、去年か一昨年あたり、久しぶりに川崎で2人で会うことになった。饒舌な感じは相変わらずで、話を聞いているだけで、落語を聴いてるみたいで楽しかった。苦労しているようだが元気そうで良かった。途中で生活保護の受け方講座が始まったので、フンフン聞いていた。
帰り道、こんな質問をされた。
「ワークは、これから日本が良くなるためにはどうなったら良いとおもうかい?」
ボクが分からずフンフン唸っていると、続けざまにこうゆわれた。
「俺は、ベーシックインカムと、逓減通貨だとおもうんだよ。ベーシックインカムで最低限の生活を全国民に保証すると同時に、金持ちがいつまでも通貨を持たないように、持てば持つほど、その通貨について価値がすり減るようにすべきなんだよ。そうすれば皆んなお金を使わざるを得ないだろう」
というような内容だった。こんなに日本経済のことを考えているし、頭もいい人間が厳しい生活を強いられているのは、どう考えてもヘンだよなぁという感想を抱いた。
そしてまた、今年のGW期間中に会うことになった。
とにかく、一般的な、ふつうに働いてる人間とだけ付き合っていくと、自分の感覚がどんどん社畜ナイズされ、狂っていくように感じるので、全く異なる世界に住んでいる人間と会っていくということは、重要なことのように感じる。
というか、単純に人間味が感じられて面白いから、生きていてほしい。
でも、このロジックでいくと、つまらない人間は死ねということになるから、そこは難しいところで、やはり、つまらなくて、ムカつく、邪悪な人間というのもいて、その手の人間も引っくるめて、生きていくべきというのが本当なんだよな。