大学受験生の時分である。
出身大学は、高学歴とは言い難いが、高校の偏差値が低めだったために、学年ではトップ5に入る程度の大学受験力を兼ね備えていた。
当時は自分なりにインターネッツ(主に2ちゃんねる大学受験板)で情報を集め、参考書を読み、問題集を解きながら毎日勉強していた。
ある日、図書室によく集まるメンバー(ボクの学年はクラスに友達がいないはみ出し者のためのコミュニティが図書室にて形成されておりそのメンバーはおよそ15人にも及んだ)の中で、「別に受験勉強して大学いって何になるんだろう」なぞと、一切の勉強をせず、専門学校に進んだその仲間に対して、ボクは激しいイラつきを覚えていた記憶がある。
・・・当日の図書室メンバーで唯一交流があるのは、Y君の1名だけだなそういえば。他は音信不通だ。いやもう1名、ツイッターでO君の生存を確認できている。彼はボクの存在を視認できていないだろう。いまはIT企業でSEとして働いているようだ。
余談はさておき、受験に対して意識の低い人間へのイラつきに関して、これはおそらく、意識高い系が、意識低い人間に対して頂く感情と大体一致するかもしれないし、違うかもしれない。ようするに何もわからない。
今になって、どうしてボクはイラついていたのだろうかと想像とすると、理由の一つは、ボクが彼に勝てるのと同じ土俵に立ってくれなかったから、というのがあるかもしれない。
つまるところ、彼が受験というフィールドに立ってくれれば、ボクは間違いなく彼に対して優位に立ち、圧倒的勝利感に浸る事が出来ていたから、その勝負を受けてくれなかった彼に対して、激しいイラつきを覚えていた可能性がある。
このことを考えると、ボクの方が性格が悪くて最悪だったと振り返っている。いまも性格が悪くて最悪なことには変わりないが、金は持ってないしナオンにもモテてないからその最悪性が露呈しないだけだろう。
こんな最悪な人間にどうしてなってしまった。