『荒野のおおかみ』(こうやのおおかみ、Der Steppenwolf)は、ヘルマン・ヘッセの長編小説。1927年に発表。ヘッセが第一次世界大戦の後再び戦争に向かおうとする社会状況や、急速に発達する文明に翻弄され自らや社会に対して無反省に日々の生活を送っている同時代の人々に対して強烈に批判したアウトサイダー的作品と思われがちだが、人生を永続する一つのものと解釈する絶望的病理に対して、人格の再形成を心理学的知見から試みた作品である。
未来ワークが大学2年から現在に至るまで20回くらいは読んでいるとおもうが、読むたびに見え方が異なり、全てを人に説明するというのは生きてるうちは無理だとおもう。大して読書家でもないので、よく、18才までに読まないと恥ずかしい本などというのがインターネッツにアップされると大抵読んでいない方が多いが、年末年始やゴールデンウィーク休みなどに荒野のおおかみばかりを読んでいる。さて、自殺者タイプ、社会不適合タイプの人間にとり、これは希望の書であるとボクは解釈しており、俗世の生活と、ユーモアの重要性を読むたび再認識する。精神的な危機に陥ったような時にこそ、文学の威力は発揮されるというが、まさにそういった類の書物であり、つまり、今回の読了後ボクは、12〜3年ぶりに美容室を予約した。